3月2014

いよいよシナジスが当院で

NICUはいろいろな地域から患者さんが搬送されます。退院した児が月1回注射をうちにNICUのある川越に来るのは大変そうでした(地域によっては片道2時間近くも!)自分が開業したらこのシナジスの注射は診療所でやりたいと思っていました。しかし制約があり当院ではできませんでした。。。しかしこの4月でその制約が外れ当院でも接種できるようになります。希望者の方はぜひ連絡を入れてください。(シナジスは完全予約制になります)

http://www.small-baby.com/

RSウイルスは咳や鼻水を引き起こすいわゆる「かぜ」のウイルスです。お兄ちゃんやお姉ちゃんがかぜをひいてそのあとに赤ちゃんがゼイゼイを引き起こすパターンが多いです。呼吸障害を起こすことがあり6か月以下の児は特に注意が必要です。そのRSウイルスを予防する注射薬のシナジスは感染症が重症化しやすい下記の疾患の児に適応があります。 RSウイルス感染流行期に、月に1回筋肉内投与します。

○在胎期間28週以下の早産で、RSウイルス流行時期に12ヵ月齢以下の児   ○在胎期間29週~35週の早産で、RSウイルス流行時期に6ヵ月齢以下の児     ○過去6ヵ月以内に気管支肺異形成症(BPD)の治療を受けた24ヵ月齢以下の児   ○24ヵ月齢以下の血行動態に以上のある先天性心疾患(CHD)の児   ○24ヵ月齢以下の免疫不全の児   ○24ヵ月齢以下のダウン症候群の児

ヒトメタニューモウイルス感染症

ヒトメタニューモウイルス感染症とは 気管支炎や肺炎などの呼吸器感染症をひきおこすウイルスの一種です。1~3歳の幼児の間で流行することが多いのですが、大人にも感染します。 小児の呼吸器感染症の5~10%、大人の呼吸器感染症の2~4%は、ヒトメタニューモウイルスが原因だと考えられています。とくに乳幼児や高齢者では重症化することもあり、注意が必要です。 h

ttp://www.meiji-seika-pharma.co.jp/hmpv/

高熱が続き胸がゼイゼイしている子を見ると肺炎や気管支炎を疑いますがhMPVを調べることで鑑別を行うことができます。

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はじめての予防接種

当院では予防接種の時間を設けています。予防接種を注射した後は15分から30分経過を見る必要があります。しかし一般診察の時間では感染の危険もあり待機することはお勧めできません。特に最初に予防接種をする2カ月の子は予防接種の時間に来てほしいと考えています。
しかし予防接種の予約がいっぱいで接種できない場合もあります。2カ月になってすぐ接種してほしいし予防接種の時間に来てほしいし。。。そこで火曜日の15時30分から16時で初めての接種の方に対し臨時の枠を設けました。これで予約も取りやすくなると思います。(当然他の時間にも予約は入れることはできます)
また、お兄ちゃんやお姉ちゃんのお迎えやお母さんのお仕事など予防接種時間以外でも注射できます。隔離室で待機することもできますが長時間は利用できないので注意してください。

折り紙の会

IMG_5194ペイント3月22日(土)ママも子ども達も積極的に参加してくれました。少し難しいところもありましたが、優しい先生の助けもあって「ワンピース」や「むきむきバナナ」等素敵な作品が出来上がりました。

大人の風しん予防接種費用助成 来年4月までです

下のリンクは国立感染症研究所の先天性風しん症候群(CRS)の報告(2014年1月29日現在)です http://www.nih.go.jp/niid/ja/rubella-m-111/2014-01-12-07-59-09/700-idsc/4352-rubella-crs-20140129.html以前にも書きましたが予防にはワクチンが不可欠です。パートナーの方も流行を防ぐ意味でも、おなかの子供を守るためにも接種を受けましょう!

東松山の大人の風しん予防接種費用の一部助成が平成26年3月31日で終了いたします。まだの方はお早めに

助成の対象となる方  1.妊娠を希望する19歳~49歳以下の女性 2.妊婦の夫で、19歳以上の男性(児の父親)

http://www.city.higashimatsuyama.lg.jp/kurashi/shussan_kenko/immunization/1370477778295.html

4月からは予防接種ではなく風しん抗体の検査(採血の検査)の費用が助成されそうですね。またウィルス肝炎の検査もやりやすくなるようです。手順などはまたブログなどで紹介していきたいと思います。

26.4.2訂正 今日市のHPを見たら1年間延長していました。接種をする重要性は変わりません。タイトルは変更させていただきます。

事故予防について

いつも乳児健診で話していることですが、事故予防は非常に大事です。事故は一瞬の出来事で起こります。予防できることが多いです。「事故をなくせば救急の現場がなくなる」とのことで救急の勉強会でも必ず事故予防の項目がでてきます。発達が良くなる→事故の機会が増える これは、道具を使えるようになる、移動範囲が広くなる、人のまねをする いろいろとできることが増える→事故の機会が増える ということです。こどもは言ってもわからないことがあり周囲のおとなが気をつける必要があります。

以下のサイトは発育段階に応じ、どのような事故が起きるのかを提示しておりアニメーションで見ることができます。家庭でも周囲を見渡して、家族で話し合い事故を予防するよう是非努めてください。

http://www.kd-wa-meti.com/contents-Animation.html

赤ちゃん成育ネットワークの研究会

今日は第9回赤ちゃん成育ネットワークの研究会に参加しました。ベテランの先生が多く有意義な時間を過ごせました。福島県の低量被ばくの問題、甲状腺の問題(現在は福島の子供は福島のものを食べて、外で遊んでいます。甲状腺も今後の経過を見る必要があり(チェルノブイリと福島は状況は全く違います。)現在は問題になることはありません)。21トリソミーについて、そして後期早産児(在胎 34 週 0 日- 36 週 6 日)や早期正期産児((在胎 37 週 – 38 週 )の問題(出生後の低血糖や黄疸など、また長期的なフォローアップの問題)さらに出生前の診断の倫理ことなど講演がありました。いろいろためになりました。また機会があればまとめてブログなど書きたいと思いますが。。会の方々はNICU出身者の方が多くみなさんの赤ちゃん愛は熱い!まだまだ赤ちゃんについていろいろ勉強することがたくさんありそうですね。http://www.baby-net.jp/

麻疹の流行?

国立感染症研究所などによると、今年6週目(2月9日)までの患者数は83人と、昨年同期の27人の3倍の勢いだ。昨年末からの特徴として、海外でウイルスに感染し、持ち込まれた輸入例が増加し、特にフィリピン型のウイルスの感染が多いという。

http://thepage.jp/detail/20140223-00000002-wordleaf

もうすぐ2歳になる方でMRワクチンを一度もうっていない方や今年小学一年生になる方で2回目をうってない方は公費でワクチンをうつチャンスを逃してしまいます。僕が研修医の時は麻疹の予防接種は任意接種であり6割程度しか接種しておらずよく外来で麻疹の子どもと遭遇しました。麻疹は脳炎や肺炎など合併症がひどくなることもあり、なにより熱の期間が長い大変な病気です。必ず予防接種しましょう。

1歳前に接種するかどうかは流行状況によります。1歳前に接種しても十分抗体がつかない可能性がありますが流行がひどくなれば考慮しなければならないかもしれません(6が月から1歳で任意接種ができます)まだ今の状況では大丈夫と思われます。またかかった方が身近にいた場合はグロブリンというお薬を注射しますが血液製剤なため注意が必要になります。