小学校の学校保健委員会

学校医である野本小学校の学校保健委員会に参加しました。題目はアレルギーについてです。

食物アレルギーの診療の手引き2011 http://www.allergy.go.jp/allergy/guideline/05/05_2011.pdfを参考にしました。

アレルギーの疫学(乳児は10% 学童は1.3-2.6%)、食物アレルギーの原因で多いもの(鶏卵 牛乳 小麦)、最近魚卵アレルギーが増えていること、アレルギーの診断について、管理(正しい診断に基づいた必要最小限の原因食物の除去・負荷試験の必要性)などフォローで気を付けていることなど自分の経験もふまえ、手引きの文章を参考にお話ししました。

お母さんより先生に 1.間違って抗原食物を食べた場合どのくらいの量で何分後にどんな症状がでるのか 2.現在ならどのくらい食べれるのか 3.給食についてどの程度の除去食を必要と感じているのか 4.クラスの子供たちと仲良く付き合いたいと思っている 5.誤食事故がおきたときの対応 また学校の対応として 1.お弁当か除去対応食か 2.お弁当はどうやって届けるか 3.除去食 調理室の対応 間違えないための工夫 4.担任よりどうしてその子が給食を食べれないか丁寧に説明 クラス仲良く生活できるように配慮 5.もしも誤食事故がおきてしまったら 必要な医学知識の理解 主治医から説明 保護者と先生のコミュニケーション、アレルギーの思いがきちんと共有できるように主治医が懸け橋にあればと思います。

またエピペンの講習、アナフィラキシーのこと、実際にエピペンの模型を使って講習しました。心肺蘇生など緊急時の場合は焦ってしまっていろいろなことができなくなります。そのためエピペンの使い方も特に学校の先生たちに知ってもらいたいと思い行いました。和やかな雰囲気で行うことができました。ここでのポイントは1.アナフィラキシーを起こしたかもしれない児を走らせない、立たせない 2.エピペンの使うタイミングです 徐々に症状は進行しますので経時的に症状の観察を行い、のどが締め付けられる、2回以上の嘔吐、ぜいぜいする、じんましんが全身に広がる、顔色不良、ぐったりなどあればエピペンを使い、脚を挙上させる、救急車を呼ぶなど処置を行います。

エピペンをうつ、心臓マッサージなど蘇生を行うなど事前に知識があれば対応が違うと思っています。8月にほしこどもおとなクリニック心肺蘇生の講習会を(これは以前と同じ内容です)、9月か10月にはこのアレルギーの講習をほしこどもおとなクリニックで行います。(また掲示いたします)

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