食物アレルギーを食べて治す?(続き)

http://hoshiclinic.jp/blog/?p=254 の続きです。具体的な食物アレルギーの診断・治療のお話です。

★食物アレルギー経口負荷試験 

経口負荷試験の目的:アレルギーの確定診断として(負荷試験のほかに採血やプリックテストと併用します。)

1.   除去試験の後に確定診断をつけたいとき。(疑われる食物の摂取中止の1-2週間後に)

2.   複数のアレルギーが疑われた場合の診断をしたいとき。

3.   直接的に未接種のものの誘発症状チェックをしたいとき(乳児で卵白の反応が出ているが実際の摂取がまだの場合など)

●適応

1.鶏卵、牛乳、小麦、大豆 ・・・ 誘発から1年たって(強い症状があってから1年経過して)

ピーナッツ、甲殻類、木の実、ソバでは誘発症状があったもの  は負荷試験は行ないません。

2.1歳未満は原則できない。(ミルク以外)

●方法

9時に来院 その後20分毎に6回摂取 そのたび診察、バイタルサインチェックを行う 総負荷量32分の1少量から開始する。

11時30分 摂取終了し12時30分昼食を食べて14時終了。

●摂取の量などその都度きめます。 無理はしません。負荷の食べ物は患者さま持参となります。(調理のやり方を指導します。)

基本的に負荷試験はアレルギーがあるかないかの検査になります。治療としてこれを発展させたのが

 

★緩徐特異的経口耐性誘導(slow SOTI 

 家庭で実施できる方法です。外来で指導します。増量は外来で指示します。場合により食物アレルギー経口負荷試験と組み合わせます。

喘息のある方は症状の悪化の危険もあること それを治療する吸入器の準備 

また症状によってはエピペンを持たせるなどの考慮が必要です。

症状誘発の閾値以下より開始します。(初めは1/10くらいから)

原則1日1回摂取して週に5回摂取します。

1週間ごと30%(20-50%)増量します。経過にて変えていきます。横ばいの時もあります。

症状が誘発されても減量して経口を続けます。もしくは増量の幅をゆっくりあげていきます。

3-6カ月に1回 採血検査(もしくはプリック)を行います。

急速の特異的経口耐性誘導、アナフィラキシー既往のあるものは基本的に入院して行います。埼玉医科大学に紹介いたします。

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