第23回 日本アレルギー学会 春季臨床大会

H23.5.14-15 アレルギー学会の免疫療法のセクションでの発表を、埼玉医大アレセンの中込先生のシンポジウム等を交えながらご報告いたします。

テーマ:海外における免疫療法の実際 Profeser Stephen R Durham先生 Dr.Kaare Lund先生の報告の発表

ARIA 国際ガイドライン2008 免疫療法の病状早期での介入を推奨される J Allergy Clin Immunol 2001

4年間の皮下注射と7年間の皮下注射 効果の持続は同様であった/遮断抗体の確立/免疫療法のタブレットタイプ(ヨーロッパで行われている)ではアナフィラキシーの報告なし/病態を終息する効果があり、効果の持続もあり、お得な治療!/GT-08 ヨーロッパでの小児免疫療法(タブレットタイプ)のトライアルが現在進行中/早期の最初の治療と考えている WAO Journal Nov.2009.Allergy Dec.2009

埼玉医大アレセンの中込先生のシンポジウム スギ・ダニ アレルゲン免疫療法             

免疫療法を行うと効果が持続することが最大の特徴です。普通内服薬や、喘息の場合 吸入薬など内服している期間はよいが、内服を止めると効果もなくなります。しかし免疫療法の最大のメリットは効果の持続です。

4年やると7年の持続 5年で8年の持続 J Allergy Clin Immunol.2010.126.(5):969-75

目や鼻など他の症状にも有効/発症早期で介入すると、その後のアレルギー症状の抑制につながる J Allergy Clin Immunol.2006.118(5):1026-32

花粉症の方が気管支喘息を発症するリスクを抑える/免疫療法は上気道下気道両方の病態に有効 Ann Allergy Immunol.2009 102(1):69-75

是非やっていただきたいのはこんな方  発症から10年までの若い方、条件は呼吸機能が保たれていること。

副院長コメント 

勉強すればするほど、意義のあるいい治療だと感じます(手前みそで、すいません笑)。日本では盛んでないぶん、子供への免疫療法の介入も勉強しなくてはと感じるし、スギは効果的だったけど、カモガヤなどエキスのないものに苦しんでおられる方々のことや、いろいろな問題が山積しているなあと感じます。

血圧や、糖尿病みたいに、周知されている治療法で無い分、あまり活用されていないのが残念なところで、私も一から説明するのも面倒だと感じたりしたり、その割りに赤字治療ですしね(笑)。しかし、やはり意義のある治療法だと再確認し、普及に努めたいと思いました。

さらにヨーロッパや、アメリカでは軽症からの介入が実施されていたり、日本では皮下注射が主流で、舌下のトライアルが始まったばかり、3~5年後認可が降りるといわれている状況、かたや、アメリカ、ヨーロッパでは皮下注射→舌下→タブレット!!はあ~なんでかな?とか、思います。

日本の免疫療法のエース、我がボス永田先生にも、もっともっと頑張っていただき、アレルギー加療の分野でも日本も先進国なみの医療の提供をできたらいいのにと切に願います。

具体的なやり方

導入 :毎週1~2回の通院、注射後20分の待機。 おおよそ20回で維持量へ到達。

維持療法:4W~6W間隔(腫れ具合により異なる)の皮下注射、待機時間はなし。料金  1回 再診料+薬価

**パンフレットなどもありますので、お気軽にスタッフまでお尋ねください。

次回は、続アレルギー学会からの報告と題して じんましんについてや、妊娠と授乳と薬の報告をいたします。

理恵先生より

PS.ピッピもまたおしゃべりしたいって言ってたよ♪♪

        

 

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