AR(エーアール)ミルク

胃食道逆流(GER)は乳児に見られます。胃に入ったミルクが食道に逆流するという文字通りの現象です。逆流があれば1日に何回か吐いてしまうことになります。長く経過をみて7、8カ月ごろには改善していきますが、ヘルニアなどの他の病気の可能性もあります。

超未熟児の1000g以下の子たちもどんどん大きくなります。しかしこの胃食道逆流があるとなかなか体重が増えづらくなることがあり、場合によっては呼吸に影響を与えることがあります。(ひどいときは十二指腸にまでチューブを入れることもあります)この場合はミルクにとろみをつけ、場合により漢方薬を使うのですが、いちいちとろみをつけるのも大変だし量の調整も難しいです。また胃食道逆流は小さい子だけでなく乳児健診の現場でも遭遇することがあります。吐いてしまい体重がなかなか増えない児です。そのような場合は飲んだ後げっぷをさせること、また右を下になるような臥位や角度のついた枕で状態を挙上させるように指示します。

このたび森永からAR(エーアール)ミルクが販売されました。これは増粘物質を加えてトロミをつけたミルクのことで胃食道逆流に対し有効である可能性があります。サンプルがありますのでご希望の方はおっしゃってください。(数に限りがあり場合によってはおとりよせになります)ただし保険では処方できず、また通常のミルクより高価なので適応は気をつけなければなりません。

http://www.hagukumi.ne.jp/products/specialmilk/armilk.shtml

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