麻疹

7月下旬~8月上旬に千葉県松戸で10人の麻疹患者の発生のお知らせがありました。内訳は0歳児3人、1歳児3人、幼児2人、15歳以上の方3人 そのうち予防接種をされていた方は1人であったとの報告がありました。
その後 8月上旬に麻疹に感染した方が8月14日のコンサート(幕張メッセ)に出かけていた事例も報告されました。(この方は海外で感染したようです)さらに関西空港の職員も26名感染が確認されたと報道がありました。(疑いのある方も10人いるとのことです)これから流行が広まる可能性があります。
麻疹は感染力が非常に強く、抗体を持たない人が感染すればほぼ確実に発症します。感染力はきわめて強く、麻疹の免疫がない集団に1人の発症者がいたとすると、12~14人の人が感染するとされています(インフルエンザでは1~2人)。合併症を引き起こすことがあり、致死率は1000人に1人と高い病気です。
予防接種が唯一の立ち向かう方法ですが母体由来の抗体の残存があれば免疫の獲得が難しいともいわれ6か月以降の接種となります。6か月から1歳までの間にかかると重症化することが多いとされています。希望があれば接種しますが現時点ではもう少し流行の程度を見て様子を見てもいいと思います。まずは麻疹の症状を正しく知ることと麻疹の疑いがあった場合の対処法が重要となります。

麻疹の症状は発熱や咳鼻水などの風邪症状(カタル症状)が3,4日続き少し熱が下がった後に再び高熱となりその時に発疹が出現します(二峰性の発熱)発疹ははじめ鮮紅色扁平ですが、隆起し、融合していきます。発疹が現われる1~2日前ごろに頬粘膜にやや隆起した1mm程度の小さな白色の小さな斑点(コプリック斑)が出現します。
麻疹を疑う症状がある場合は全身状態に注意するとまずは電話で相談するといいです。ほかの患者さんや市中の人に移さないようにするのも大事です。

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